
Markforgedより耐熱性・耐蝕性の高い金属材料「インコネル625」がリリース!
Markforged社の金属3DプリンターMetal Xにて使用できる金属材料「インコネル625」が新たにリリースされました。
インコネル625
ニッケルやクロム等を添加した、腐食と高温に非常に強い超合金
インコネル625は、高温や腐食しやすい環境、または温度が急激に変わるような環境に非常に強い金属です。
インコネル625が使用されている業界・部品
化学/電力処理
高温処理や幅広い薬品を扱う超臨界水装置、原子力廃液処理装置、など
航空宇宙/自動車
腐食環境や高温のエンジンに晒されるタービンディスク、排気系部品、など
海水/オフショア
海水による腐食性の高い環境で使用される海水用部品、公害防止設備、など
使用実例
Nieka Systemsは鉱業やセメント生産業界向けのサンプル調製装置の製造会社で、鉱石やセメントのサンプルの品質を分析しています。自動化されたNiekaの装置は、サンプルを最高1000°Cの高温で熱し、室温で冷却させ、激しい温度変化に晒します。サンプルを固定するクリップは、高温および急激な温度変化に耐えられるインコネルが適しており、以前までは外注して製造していました。しかし、外注は費用が高く時間が掛かるため、コスト削減とリードタイム短縮を図るために、Metal Xシステムを導入しました。
Metal Xシステムでインコネル製クリップを社内製造することで、Nieka Systemsはリードタイムを4週間から4日に短縮、1年で約108,000カナダドル(約870万円)のコスト削減に成功しました。また、社内で設計変更を容易に行うことができ、急激な温度変化や繰り返しの使用に耐えられるようクリップを改善することができました。
Metal Xで3Dプリントしたインコネル製クリップ
なぜ3Dプリントにすべきなのか
インコネルを使用した従来の加工方法のデメリット
ビレットを使用した加工
連続的な加工硬化は非現実的
鋳造
金型作成は高価で時間が掛かる(大量生産には有効)
DMLS(直接金属レーザー焼結法)
・社内運用
機器およびセットアップが高価である
有害な粉末の取り扱いにトレーニングが必要
特殊なスキルが要求されるため、ユーザーの確保や広範囲での適用が制
限される
・外注
リードタイムが長い
部品が高価
Metal Xシステムを選ぶメリット
- 従来の加工方法より簡単に湿式研磨が可能
- 金型作成の手間が不要のニアネットシェイプ(後加工がほぼ不要な完成品に近い状態)
- 価格
- 処理に特別な安全装置は不要
- リードタイム短縮
- Markforgedのプラットフォームの利用
Metal Xシステムで使用できる金属材料は他に、17-4 PHステンレス鋼(SUS 630)、 A2工具鋼(SKD12)、H13工具鋼(SKD61)、D2工具鋼(SKD11)が既に発売中で、今後も金属材料が続々とリリースされる予定です。
Metal X運用につきましては、お気軽にMarkforged日本代理店DDDJapan.comまでお問い合わせください。
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