炭素繊維の複合材料は3Dプリント市場を語る上で欠かせない項目となっている。特にカスタマイズ治具やツーリング、実用パーツの製造などの用途ではケーススタディを読むと驚くべき効率性をユーザーに提供していることが分かる。コンポジット造形の有用性が周知となるにつれ市場サイズも年々大きくなっており、積層方式、ラミネーション方式と複数の3Dプリンターメーカーが参戦しつつある。
連続した炭素繊維が使用できる3Dプリンターメーカーとして2014年以降不動の地位を築いたMarkforged社(アメリカ)は、市場の需要に合わせ根本的なマシン改良だけでなく、異るサイズや素材に合わせたマシンを価格別に展開している。
これまで同社の3Dプリンターでは30cmを超える造形が可能だったのはMark Xのみだったが、今回Mark XをX7を改名し新たなラインアップとしてX3とX5の販売を開始した。Markforged社によると同社のコンポジット造形部門の売上は前年比の3倍に伸びているとのこと。フルスペックのX7(旧Mark X)からマシンを機能別に分化することで、長繊維特殊繊維を使用する必要のない潜在顧客がより気軽に予算と用途に最適な3Dプリンターを選ぶことが可能になっている。