ケーススタディ:Markforged社のナイロン: 強靭なソリューション

ケーススタディ:Markforged社のナイロン: 強靭なソリューション

Markforgedナイロン材料を使い、化学耐性のある工業部品を3Dプリンティングした例をご紹介いたします。

この記事は、Markforged社によるケーススタディを翻訳したものです。原文はこちら。 

Markforged社のナイロン: 強靭なソリューション

Mark Oneによるエンジニアリング・グレードのナイロンにより、Whitford Worldwide社、工業部品に対し化学耐性のある3Dプリンティングが可能に。

 

コスト 時間
マシン・ショップ / アルミニウム $1795.00 264時間 + 発送
Markforgedで3Dプリント $82.00 117時間

 

ソリューションを求めて

3Dプリンティングにおいて、材料の化学特性という点についてはあまり深く考えない場合が多いようです。Markforged社の3Dプリンターはそのプリントする部品の材料強度が有名ですが、Whitford Worldwide社の二人のエンジニアは、Markforged社の高品質ナイロン繊維のユニークな化学特性が、強い化学溶剤に対しても高い信頼性を誇ることに気が付きました。

 Whitford Worldwide社は「専門コーティング」を製造する会社で、鍋類向けの(スティック型でない)コーティングや、その他工業製品向け腐食防止レイヤーなどを製造しています。同グループの傘下には子会社のPolymeric Systemsがあり、エポキシ(樹脂)系接着シーリング材やその他接着剤の製造業者です。Jon Fetzer氏とBobby Colmery氏はプロセス・エンジニア(製造過程に関する技師)として働いており、同社の製造現場で何か改善出来る点は無いか、常に目を見張らせています。製造工程そのもの、安全性、そして人間工学(作業者と機械の適合性)的な側面に取り組んでおり、製造過程をどう改善するか、そして両社が時間・コストの両面でどう節約出来るかに向き合っています。

 両社の製造ラインにおいて、製造工程における多くの部品が丈夫で、作成過程において用いられる溶液に耐性が無くてはなりません。これにより同工程で使うことの出来る材料が限られてきてしまいます。材料によってはそのような化学的な環境で溶けてしまうためです。このため、機械に掛ける特殊な部材はカスタム・マシニングするために通常、外部のショップに発注されます。部品の材料的な特質による理由と精確性を担保するため、複雑な部品は結局数千ドルも要することになります。こういった問題に取り組むのがFetzer氏とColmery氏のタスクとなりました。

 

「つながる」メソッドを求めて

 Fetzer氏とColmery氏が取り組んでいたプロセスの一つに、プラスチック・フィルムにおける「突出してしまうエポキシ」をいかに包み込むかというものがあり、Polymeric Systems社では「以前から大きな問題で、満足の行くレベルまで包み込むにはある種の黒魔術を要するような」と評されていた工程です。同チームは解決策を求めてあちこちに出向いたものだと言い、その結果3Dプリンティングによるラップを思いついたと言います。デザインにおける変更のせいで各種のアイデアを放棄し考え直さなければなりませんでした。「何度も繰り返し試しましたが、高い信頼性でこなすにはどうしたらいいか見当がつきませんでした」とFetzer氏は説明します。「新しいデザインを試し、ギアを取り換え、ついに3Dプリンティングというものがあったと気付きました」ここで同チームは、突出エポキシの周りにフィルムを巻く「フィルム巻き装置」というコンセプトに辿り着きました。さてそのデザインをマシニングするためにサード・パーティの業者に送ったところ、2,000ドルもの見積りが提示されました。デザインを完成させるには何度もの試行をくぐり抜けねばならないと知っており、やはり別の製造オプションを模索しなくては、と思いました。「マシン・ショップから2,000ドルもの見積りを受け取った後、すぐ完成しないデザインにはいくら何でも高過ぎると思い、考え方を変えねばと思いました。そして3Dプリンティングのコンセプトはいいなと思い、自社で保有するのも悪くないのでは?インハウスで必要なテストをしたり色々いじくったり出来るぞ、と」。

写真: 溶液に対する化学耐性を証明するMarkforged社のナイロン


二人のプロセス・エンジニアは3Dプリンターの購買を正当化するための4つの根本的な基準をまず打ち立てました。まずそのプリンターはコスト面で優れており、ユーザーフレンドリーでなくてはならず、ファンクショナルな部品をプリント出来なくてはならず、材料が化学溶液に耐性がある、というものです。「あらゆるタイプのプリンターを見てみました。800ドルのデスクトップ型から140,000ドルの工業強化型まで」とFetzer氏は言います。いくつか必要な性能を有するプリンターをピックした後、二人は材料の方にも目を向けました。材料のサンプルを、Markforged社を含むいくつかのベンダーから受け取り、極限的に厳しい化学溶液に晒してみました。「ある種材料の予選のようなプロセスを経ました」とFetzer氏は説明します。「ものによっては完全に溶けてしまいましたが・・・Markforged社のナイロンをこれも予選をくぐり抜けたプリンターで試してみると・・・それのみが我々が打ち立てた基準を満たしていたのです。厳しい化学溶液の中で26時間も耐えた後も、きれいな見た目を保っていました」。したがって、化学耐性のある3Dプリンティングのソリューションは、Mark Oneの工業強化ナイロンに在ったということになります。

 

ディールを締結

Fetzer氏とColmery氏は選択肢をMark Oneに煮詰めるところまで漕ぎつけましたが、次の難関は経営陣にその購入が出費に見合うものと説得することです。同社の多くの機械はもう何十年も経っていますが、まだしっかり仕事をしています。3Dプリンターを導入するとなると同社では最もモダンなツールとなりますが、一方どういう功徳があるのか誰も知りません。「詳しく調べてみるまでは、3Dプリンティングというコンセプト全体が我が社にとって未知なものでした」とFetzer氏は言います。「会社が3Dプリンターを”買い入れる”前に我々はそのコンセプトを経営層に”売り込む”必要がありました」。ここで、経営層の各人はエポキシによる製造過程にはローラー・アセンブリーが不可欠で何とかして作る必要があるとは同意しています。

Mark Oneがおよそ5,500ドルのところ、マシニングで製造したローラー一つは2,000ドルで、「売り込み」は容易でした。「Markforged社のともう一方のコストを見て、色々な投資要件を勘案しつつ・・・決まりました」とColmery氏はこう解説します。「やはりまずコストでして・・・もうお高いサプライヤーにあまり頼る必要も無くなりました」。Markforged社のプリンターにより、Whitford社とPolymeric Systems社の両社は多くの化学耐性のある部品を、外部に委託するより非常に安い価格でプロトタイピング・製造出来るようになりました。外注のマシニングの方がMark Oneよりはるかに高く付いたであろう、と同チームは言っています。「Markforged社のものは支払ってすぐ回収が出来ます。フィルム・ラッパーに使う度にです。外注していたらいくら使ったでしょうか。ともかくかなりの節約にはなりました」

 Mark Oneを入手するやいなや、二人はそれを組み立てました。「一時間内外でモノをプリント仕上げます・・・。それでも完璧で、うまく行っています」その性能と応用の可能性に驚いた二人は、3Dプリンティングされた部品を他のフィクスチャーにも織り込んでいます。「最近は何でも目に付くものは、”こいつも3Dプリティング出来るのでは?” と口癖のように言うようになりました。いい経験をしたものです」

写真: Whitford Worldwide社の製造工程用に3Dプリンティングされたナイロン・ローラー

引用元記事はこちら。 

Markforged製品は、日本の正規代理店であるDDDJapan.comで扱っております。

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