
ケーススタディ:3Dプリントで製造した7軸ロボットアーム
3Dプリンティングはロボット工学への応用、そして産業への適用が行われています。
今回は、Markforged社の3DプリンターおよびOnyxを使用して最終部品を3Dプリントで製造した、Haddington Dynamicsのケースをご紹介いたします。
この記事は、Markforged社によるケーススタディを翻訳したものです。原文はこちら。
アプリケーションスポットライト
最終用途製品
3Dプリントで製造した7軸ロボットアーム
Haddington Dynamicsは、 低コストでオープンソースの7軸デクスターロボットアームキットを製造する会社です。
所要時間 | パーツ数 | |
従来の製造方法 | 7日 | 800 |
Markforged使用 | 1日 | 70 |
削減率 | 85% | 91% |
課題:
ロボットアーム製造において、コストパフォーマンスを上げる必要がありながらも、アーム動作が50ミクロンの精度を維持するのに十分な強度でなくてはならない。
解決方法:
複数のMarkforgedのプリンターを使用することにより、 顧客用の耐久性のあるカスタムのグリッパーフィンガーの開発を可能にした。
結果:
Haddington Dynamicsは、部品数を800から70にまで削減し、1日でデクスターロボットを組み立てることが可能になった。
DexterのメーカーであるHaddington Dynamicsは、NASA、GoogleX、および東芝に、完全に組み立てられた7軸ロボットアームとキットを供給しています。アームを使用したある有名な企業から、希望する強度を得るには、弱いPLA材料ではなく連続炭素繊維強化されたMarkforgedの材料「Onyx」の使用を勧められました。このアイディアに納得したHaddington Dynamicsは、Markforgedプリンターを4台購入しました。
発明者のKent Gilsonは、「プリンターを受け取ってから約3週間で、炭素繊維を使用したロボットを完全に再設計し、あらゆる容積の削減を行いました」と述べています。現在、Dexterは、ほぼ完全にMarkforgedで3Dプリントした部品から製造されており、58%のコスト削減を実現しました。
Haddington Dynamicsのロボットキットを購入すると、交換可能なカスタムの3Dプリントしたグリッパーフィンガーが付いてきます。Dexterのモジュラーエンドエフェクターは、つまみ取って置く、掴む、そして3Dプリントすることができ、さらにCNCマシンとの作業が可能です。製造時間とコスト削減により、Haddington DynamicsはDexterロボット1台を生産することで、Markforgedプリンター1台の元を取ることができます。Haddington DynamicsのCEO、Todd Enersonは、「単一の出力でROI回復することで、製造モデルが変わります」と述べています。
連続炭素繊維強化プラスチックは、強力で複雑な部品の製造を可能にし、 生産サイクル全体でアセンブリに必要な部品の数を削減します。
Markforgedのクラウドソフトウェアを使用すれば、正確なサイズと構造で部品が完成することが当然のこととなります。
Haddington Dynamicsは、プリンターで製造されたDexterを後処理なしでそのまま出荷し、最終顧客に提供することができます。
引用元記事はこちら。
Markforgedの製品情報は、日本代理店であるDDDJapan.comへお問い合わせ下さい。