
Markforged Metal Xシステムで銅のヒートシンクを作ってみた!
こんにちは!DDDJapan.comです。
数カ月前にブログにて、Markforged社からリリースされた金属3DプリンターMetal Xシステムの新しい材料「純銅」についてご紹介いたしました。
⇒「Markforgedの新たな3Dプリント材料「純銅」とは?」
その後も当社では、横浜工場にあるMetal Xシステムを用いて様々な銅パーツを製作しています。
本日は新たに銅で3Dプリントしたヒートシンクについてご紹介します!
Metal Xと純銅って?
(当社工場で稼働しているMetal X)
Metal Xと純銅3Dプリントについて少しおさらいすると…
一般に最も普及している金属3Dプリント方式はSLS(粉末焼結積層造形)と呼ばれる方法です。しかし、SLSは選択した部分だけレーザーを当てて金属粉末を加熱して3Dプリントする方法なので、純銅のように熱伝導率が高く、反射率の高い材料は狙った部分だけを加熱することが難しいと言われています。
一方、Markforged社の金属3DプリンターMetal Xは、独自のADAM方式という方式を採用しております。ADAM方式は、樹脂の3Dプリント方式FFF(熱溶解積層法)と非3Dプリントの半世紀の歴史を持つ製造法MIM(金属粉末積層造形)を組み合わせた方法で、レーザーを用いないため、純銅のような反射率が高い材料を3Dプリントすることができるのです。
⇒ 「純銅」コラムを読む
⇒ Metal Xのシステムについてもっと知る
銅でヒートシンクを3Dプリントしてみた
今回、当社工場のMetal Xシステムを用いてヒートシンクを銅で3Dプリントし、洗浄、焼結まで行いました。(⇒ Metal Xシステムの製作工程などの詳細はこちら)
ヒートシンクとは、放熱・吸熱を目的とした部品のことをいいます。今までの一般的なヒートシンクはフィンと呼ばれる形状が採用されていました。
(フィン形状のヒートシンク)
これは従来の製造方法を用いた場合に、表面積が広くなるように設計された形状です。
しかし、3Dプリンターを使えば、従来の製造方法では実現が難しかった複雑な形状でも造形が可能で、このフィン形状よりも表面積を増やし、伝熱経路を増やすことができます。
そこで今回、私たちはフラクタル図形を用いてヒートシンクを3Dプリントしました!
フラクタル図形とは、図形の部分と全体が相似な形を含むような図形のことをいい、数学上同一容積内に内包できる表面積を極大化する手法の一つとされています。
3Dプリント技術を使った製造においては、こういった従来の製造方法で製造していた時の設計に囚われず、3Dプリントを前提とした設計を行うことが大切です。3Dプリントを前提とした設計は「DFAM™(ディーファム、Design for Additive Manufacturing)」といいます。DFAM™をすることで、ヒートシンクの表面積を最大化し、効率をアップさせることができるのです。
3Dプリント技術を使うことで、これまで当たり前だと思っていた形が代わっていくかもしれませんね。
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