ヒーティッド・ベッド
多種の材料がプリントできるようになるので重要な機能です。「非常に安価なゴム・ライクなフィラメントのみでのプリント」などといった、特有の用途のみでしか使用しないのであれば問題はないのですが、そうでないのであれば、ヒーティッド・ベッドのないプリンターは絶対におすすめめできません。PLAなどのヒーティッド・ベッドなしでプリントできるような材料でさえも、使用したほうが成功率も上がり、うまくプリント出来ることが多いのです。
オート・キャリブレーション(ベッド自動調整)
非常に多くのカリブレーション方法があるのではっきりとは言い難いのですが、覚えておきたいのは以下のことです。
まず共通して、ノズルとビルド面が平行に近いほどよいプリントになります。
手動レベリングシステムを採用しているいくらかのプリンター(Ultimaker 2など)は、ビルドプレートの土台側のつまみねじを自身で回して調整する必要があります。このプロセスにはおおよそ10 ~15分かかります。経験の豊富なユーザーだと常にうまくキャリブレーションが出来るかもしれませんが、この方法だと『感覚』によるところが多く、ユーザーエラーを誘発してしまいます。しかし経験上、一度的確にキャリブレーションを行えば、物理的に動かしたり替えたりしない限り、そう頻繁に行うことはありません。
この種とは反対側のスペクトルに位置するのがCubicon Singleなどのプリンターになります。このビルドプレートはエクストルーダーと同期し、内蔵モーターによって、間隔を自動調整するだけなく傾きも調整します。どのプリンターと比較しても、群を抜いた一層目を抽出する理由になります。
以上の事から、結局オートキャリブレーション機能は必要なのでしょうか?日々のプリントにおいてキャリブレーションにそれほど時間が費やせないのであれば、よいキャリブレーションシステムを有するプリンターを購入する事をお勧めします。もし時間的な余裕と、慎重にキャリブレーションを行うことが出来るのであれば、絶対に不可欠というほどではありません。
LCD/LEDディスプレイ
この機能に関しては、オンボード・ディスプレイが『存在しないもの』から『基本的なもの』、『きらびやかな色のタッチスクリーンを搭載したもの』などと、オートキャリブレーションと同様個体差があります。
幅広い種類のディスプレイを使用したなか、簡易的なLEDディスプレイ搭載したものが勝手がいいです。それには2つの主要な理由があります
- 簡易的なオンボードの一時停止機能(pause)は大きなトラブルの回避をする事ができるだけでなく、異なる色の材料に変更したり、簡単にものを埋め込むことも可能にします。技術的にはGコードにて一時停止のコマンドを挿入する事はできますが、少々面倒で、なによりプリントが始まる前の段階で設定しなければなりません。
- 典型的にオンボードのディスプレイはプリンターに安定をもたらします。コンピューターで駆動させるというのは聞こえがいいのですが、例えば、ウィンドウズの自動アップデートでプリントが失敗した回数は両手では数え切れません。おっちょこちょいのように聞こえますが、毎日プリントしていると想像するよりよく起こります。
全機能搭載ディスプレイは見た目は素晴らしいかもしれませんが、今日のプリンターのケーパビリティーを考えるとそうそう必要ないかもしれません。ただ、オンボードのディスプレイさえないとなると、様々な便利で、使い勝手の良い機能をみすみす捨ててしまっているようなものです。
Wi-Fiプリント:
Wi-Fiプリントは最新のプリンターにはさらに一般的な機能となってきましたが、本当に便利なのでしょうか?
GコードをSDカードに移し、そのSDカードを3Dプリンターの差し込み口に挿入して、読み込むという方法が現在では一般的です。
Wi-Fiプリントのほうが簡易的なSDカードの方法より使い勝手がいいといった経験は一度もありません。大きな理由は、いまいまプリントは現場的な要素を含んでいるので、なんらかの形でプリンターに物理的に触れるということを必要とするからです。
小さいプリンター工場を準備する計画があるのであればWi-Fiプリンティング機能はそれぞれのプリンターを一元管理できて便利かもしれません。とはいっても、次のようなソフトウェアレベルで扱う事ができるのも事実です。