2017 SLA/光造形機バイヤーズガイド

2017年3月1日アップデート


B9 Core Series 530, 550 / B9 コアシリーズ 530, 550

2014年に数々の特許が失効してからマシン価格が10分の1程に下がったことが印象に強く、多くの人が3Dプリンター市場に関して「価格が下がり続ける」と思いがちなのではないだろうか。しかし、3Dプリント市場もこれまでの殆どの技術と同じく、ハイプ・サイクルを辿っている。

つまりは、「本当の技術革新はこれからだ」ということで価格はそのマシンの価値に応じて上下することとなる。B9 Creations社に関して言えば、これまでも正しく市場の流れに適したマシンを発売してきており今回のB9 Core 530と550はこれまでのB9 Creator v1.2で培ったノウハウに加え、新しい価値を大幅に付加することに成功している技術革新の良い例だろう。

様々な光造形機を見てきたが、披露会で初めて実機デモを見た時にはその造形速度と精度に驚きを隠すことができなかった。また、調整も一切不要でランニングコストについて言えば樹脂素材以外には掛かるものがないということで、勿論予算と使用規模にも依るだろうが、長期的な目線でみれば本体価格の安い光造形機よりもずっとお得とも言えるだろう。

スペック概要

造型サイズ:
530でX 57.6, Y 32.4, Z 127mm
550でX96, Y 54, Z 127mm

レジン:
B9Cオリジナルシリーズ

スライサー:
専用付属

価格:
1,979,000~2,199,000円(税別)

性能評価

造形速度
90 ☺
汎用性
60 ☺
扱いやすさ
90 ☺
精度
90 ☺

コスト評価

ランニングコスト
10 ☺

総合評価

本体コスト
40 ☺

*同系統機種との比較 平均値50
性能は数値が高い方が
コストは低い方がよい


B9Creator v1.2 / B9クリエーター 1.2

B9 Creator v1.2は宝飾、歯科技工に関して、生産能力の優れた発電所ともいえるでしょう。B9 Creatorは他にレビューした3Dプリンターとは少し違い、光を利用して液体レジンを固体に変形させるというものです。それぞれ利点、欠点はありますがこのプリンターは特有の用途の為の特有なツールです。複雑な構造をしたものや、キャスト用の高精度な造形物を作ることが可能なので、宝飾や歯科技工には最適です。

歯に衣を着せぬといった格好をしており、至ってシンプルな作りです。三角状のアルミフレームに遮光アクリルが張られており、1960年代のSF映画を連想させます。B9の下部にはHDプロジェクターが搭載されており、メーカーで3000時間の連続使用が保障がされております。私共も1000時間以上使っていますが、今のところ全く問題ないです。プロジェクターのパワーが弱まるにつれてプリント時間は少しずつ長くなりますが、ソフトウェアで自動コントロールされているので安心です。

B9 Creator v1.2で欠点をあげるとすれば、ソフトウェアのデザイン性の「遅れ」にあり、初心者には取っ付きにくいかもしれません。ソフトウェア自体は強力で、自動サポート作成機能や、異なるレジン設定のプルダウン選択機能、同様のジョブを何度も素早く可能にするモジュラーワークフローなど、優秀な機能が多くあります。しかし、ソフトウェアに関してはシンプルとは言えません。ユーザー多数にとって、多くの不必要な変数の操作を可能としています。またFormlabs SLAのソフトウェアと比べると顕著ですが、格好いいとはお世辞でも言えません。

B9 Creator v1.2の唯一の比較対象に値するプリンターは、現在の所、Form 1かForm 2のみです。フィニッシュクオリティーに関して言うと、B9 Creator v1.2の方が高いです。というのもDLP方式を使用してレジンの重合反応を行っているのに対し、Form 1やForm 2はスポットサイズ(径)がそれぞれ155と140マイクロンのガルボレーザーを使用しているいます。Form 1やForm 2は70マイクロン付近のディテールまでが限界だという事がわかりました。小さい顔のデザインがあるペンダントやリングの造形を行った所、丸みが帯びてしまいました。しかしB9で造形すると鼻の穴だけでなく、唇、眉毛でさえしっかり拾ってくれます。

EnvisionTEC やDWSを含む全てのSLAプリンターでさえ、プリントクオリティーで凌ぐ事が分かっています。対象の業界で急速にB9Cが取って代わっているのは、クオリティーの要素と低価格が理由です。

¥780,000で10点の評価を得ているのは、消耗品が安価なためでしょう。パフォーマンスの似たマシーンに¥700,000のものがありますが、消耗品の価格は実にB9Cのものと比べ4倍程で設定されています。

今まで大企業にのみ利用されてきましたが、ジュエリースタジオや個人経営歯科医など3Dプリンターの導入を進めています。宝飾業界や歯科業界のみではなく、他、大多数の業界に3Dプリンターが出現し、既にパラダイムシフトが起こってしまったことを示しています。

スペック概要

造型サイズ:
XY軸30μでX 57.6, Y 32.4, Z 127mm
XY軸50μでX96, Y 54, Z 127mm

レジン:
B9Cオリジナルシリーズ

スライサー:
専用付属

価格:
780,000円(税別)

性能評価

造形速度
70 ☺
汎用性
60 ☺
扱いやすさ
60 ☺
精度
80 ☺

コスト評価

ランニングコスト
30 ☺

総合評価

本体コスト
40 ☺

*同系統機種との比較 平均値50
性能は数値が高い方が
コストは低い方がよい